今回は、JIMをご愛用者の方や、いままで当コラムをご覧いただいている方達からお寄せ頂いた質問の中から、面白いものを取り上げてお答えしようかと思います。
但し、ほとんどが初心者の方からと思われる、極めて素朴な質問になりますので、皆さんも一緒に考えてみて下さい。
その1 |
… |
昨日は絶好調だったのに今日は全然当たらない。ナゼなんでしょうか? |
答え |
… |
"そんな事はあたりまえ。誰だってそうなんだ" » ベテランゴルファー |
この様な事をよく言ったり、耳にしたりしますが、初心者にとっては昨日どころか、さっきまで良く当たっていたのに、一服したらもう全然ダメ。
なにがなんだかさっぱり解らなくなってしまう事がよくあります。
同じ人間が、同じ事(ゴルフ)をしているのに何故そうなるのでしょう?
この様なことは、アマチュアの世界だけにあるのではなく、一流のプロゴルファーの世界にもよくある事なのです。
日本では有名で、今ではベテランの部類に入ってしまっていますが、当時はジャンボや青木プロと互角かそれ以上の力があったような一流プロでさえ、
答えが出せずによくこんな事を言って苦労していました。
例えば彼が試合の初日か二日目に、パターを異常と思うほど入れまくり、コースレコードを樹立したりすると、その日のプレスインタビューで、
自身満々に "パッティングの極意を発見した。しかし詳細は企業秘密だから発表はできない" と、この様にしゃべってしまう事がよくありました。
しかし次の日の彼のパッティングはといえば、見るも無惨なものでアマチュア並かそれ以下になってしまう事がほとんどでした。
多分この質問に対して正確かつ科学的に答えられる人はいないと思われます。
ジャックニクラウスは、何年か前にこの答えを出したくて、心理学者や物理学者、運動生理学の専門家等数人でプロジェクトを結成して研究をしたそうですが、
結果は "we don't know" だったそうです。
練習場やコースで奇跡的なスーパーショットが出た場合、そのとき使ったクラブをその後に使ったとします。スーパーショットが出た時の感触や状況を
よく思い出して同じように打ったら、どのような結果になるでしょうか?
昨今、流行りになっている“メンタルトレーニング”とやらを推奨している一部の勉強不足な教えを信じ、その通り実行すると、
再度スーパーショットが出るはずですね?
しかし、残念ながらそうはいきません。
反対にろくな結果にならない事がほとんどです。
ジャックニクラウスは、もしホールインワンをしたら、その時使ったクラブを同じ日に使うのは避けるそうです。
流石に苦労した天才は考える事が少し違いますね。
人間は難しいことをする場合、上手くいったことをその通りにやろうとしても、なかなか上手くは出来ないようです。
ボクシングの世界戦やオリンピックの試合に、選手のコンディションをベストにもっていくために、コーチやトレイナーの方が選手共々大変な苦労を
しているという話も、よく判るような気がします。
次回18番ホール...
初心者のための通信講座その2をお送りいたします。
上級者の方も参考になる事があると思いますので、引き続きお楽しみに!