今回は皆さんがコースに出た時に突然襲われる悪夢のミスショットの治し方を、その原因を探りながらお話し致します。
*シャンク*
まさしく突然襲って来る悪夢ですね。
ミスショットのなかでも一番たちが悪く、
治すのが厄介な病気です。
症状は、ボールがとんでもないくらい右方向に飛んでいってしまうもので、ウッドクラブにはほとんどおこらない、
アイアン特有のものです。
一般的な傾向として、ショートアイアンを振った時に一回目のシャンクがでますが、本人はただびっくりするだけで、何故そうなったのかはまったく分かりません。
その後二回目、三回目のシャンクが出てしまうと、もうアイアンを持ったらシャンクが怖くて怖くてたまらなくなってしまいます。
そのようにして、大抵の真面目人間は、シャンクが出ないようにボールをよく見て体を動かさない様にして、正確なインパクトを心がけながら、
とっても丁寧にスイングをするようになります。
ところが、そのようにすればするほど酷くなり、遂にはティーショットからグリーンにオンするまでのすべてのショットを、
ウッドクラブを使わなければならない羽目になってしまうことだって起こり得るのです。
では何故シャンクするのでしょうか?
それは極めて単純な事で、インパクトの時、ボールがクラブフェイスのネック部分
(シャフトの付け根)に当たるからです。
ある物理学者に言わせると、シャンクが起きる原因は非常に多くあるそうですが、考えられるいくつかの原因を、インパクトの形を例にとって考えてみましょう。
まず、インパクトの際に左腕が体から離れてしまう、いわゆる左脇が甘い状態です。
すると、クラブフェイスは最初にアドレスした位置より遠くでインパクトをする事になり、その結果ボールがネック部分に当たってシャンクしてしまうのです。
これを治すには、スウィングのテイクバックからインパクト、フォロースルーまでの軌道など全てを、体の近くにとれば良いでしょう。
特に左手の小指と薬指を、インパクトの際にへその方へ引きつけてください。
もう一つ、スウィングの軌道がフラットの場合...と言うより、肩の回転が背骨に対して直角にならずに、地面に対して平行に近くなってしまう場合
(注:直立態勢でスウィングしているワケではないので、地面と平行になってしまうのはおかしい。) も、シャンクが出やすくなります。
このような場合は、肩をいつもよりアップライトにスウィングして下さい。
その他にも細かく分析すればそれこそ3X9(シャンク)=27個以上あるかもしれませんが…
シャンクは初心者には起こらず、シャンクで悩み出したら上手になった証拠だとよく言われます。
手打ちのスウィングから体を使ったスウィングに変わってきたため、体(特に下半身)が動きすぎて腕のターンが遅くなってしまうから起こるという事も考えられます。
以上、シャンクについてその原因を説明してきましたが、上級者の方はシャンクの原因や治し方の理屈等は先刻わかっているはずです。
しかしこの病気に取りつかれると、シャンクのシャの字がいつも頭の中から離れなくなってしまい、
注意をしていても突然出てしまう様になってしまいます。
それではコースや練習場で突然シャンクが出たら、どのようにしたら良いのか?
これが一番重要な事ですが、この文章の中で説明しました通り、"シャンクはボールがクラブフェイスの
ネック部分に当たるから起こるのだ"と言う事を、もう一度よく思い出して下さい。
そうなんです。
フェイスのトゥ(先より)側でボールを打てば良いのです!
スウィングの形や、あれやこれや難しい事を考えずに、単純にフェイスの先で打つことだけを考えて下さい。
そうすればシャンクは絶対に起こりません。
そして、慢性シャンク病の方もそのうち忘れた様に治ってしまいます。
今回はシャンクについてだけで終わってしまいましたが、このシリーズは次回も続きます。
さて、次回9番ホールは...
スライスとフックの治し方をお話しいたしますのでどうぞご期待下さい!